「夢物語解析」
'02.5.5(1)'02.5.5(2)'02.6.5'02.8.25'02.12.2'03.9.20'03.11.7'03.12.27'04.1.16


20020505(1)
 その日、家に帰るとSは戦慄した。
 車庫を通る勝手口のドアを開けると、黒いボロ布を纏った大男―否、怪物が階段を上がっていこうとしている。しかも何故か4階まで続く学校の階段を、である。
 コンクリ敷きの車庫に入ったはずが、階段下のリノリウム床の広場に立っている。驚くべき変化ではあるが、周りを漂う強烈な殺気が、風景の不合致など問題にもさせない。
 
 Sはわかった。居間には祖母がいて、しかし既に骸と化していることが。見たわけではないが、この体の震えがそれを十二分に物語っている。目の前の怪物は自分を殺すものだとはっきりと認識できた。
 怪物はこちらに気づき振り返ると、辺りの強烈な殺気をSに集中させて、ゆっくりと階段を降りて来た。その全貌こそはつかめないが、大きく見開いた真円の目、歯ぐき剥き出しの醜悪な口、なによりその殺気。身動きはおろか、声さえ出ない。
 怪物はSの前まで来て止まり、腰を曲げてジロジロと下から見定めるようなことをした。
 そして、急に背筋を伸ばしたかと思うと、布の中から目にもとまらぬ速さで腕を伸ばし、Sの腹を貫いた。Sはその場で倒れこみ、怪物は踵を返してゆっくりと階段を上っていく。

 Sは死んだフリをしている。はっきりと意識はあった。腹の痛みも何故か無い。怪物は今、踊り場を過ぎて2階へ向かおうとしている。お互い様子を伺える位置にある。
 Sは早くこの状況から逸したいと願い、ポケットの中の車のキーを探った。
チリン、チリチリチリ…
 キーには鈴がついていた。斜め上の怪物はピタと止まり、ジッとこちらを見据える。Sはジッとして動かない。怪物はおもむろに手を差し出し、眩い閃光を放つ。よけきれる速さではない。あっと思う間もなく光は拡散。怪物は振り向きもせず。上へ上がっていった。

 Sは無事だった。腹に穴はあいているが、今の閃光には当たらなかった。辺りに銀箔を撒いておいたのだ。
 急ぎつつもゆっくりと鈴をつかみ、音の出ないように車のキーをポケットから取り出す。怪物がSの生存に気づかないよう考慮して、奴が4階まで上るのを待ってから、この学校の階段から出ることにした。

 怪物は4階へ向かう途中にも、念を押すようにもう一度閃光を放った。当然、死体の上でパッと光るだけで、Sには当たっていない。それでも上へ向かう怪物。
 Sは怪物が4階へ消えると、音の出ないよう注意を払いながら起き上がり、いつも車を停めている駐車場へダッシュした。
 エンジンをかけて、今度こそ家に帰る。
 
 車庫に車を入れて、シャッターを閉めてからSは気づいた。隣に停めてあるトラクターにあの怪物が挟まっていて身じろいでいる。
 醜態を晒けだして苦悶の形相の怪物。

 Sは気を引き締めてゆっくりと近づいた。そして苦しむ怪物を見て、ハッとした。
 怪物の手に触れ微笑んだ。
「そうか、お前、寂しかったんだね」


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 意味わからん!
 何で初っ端からこんなC級ホラー夢見なければならないんだ。
 いきなり戦慄って金縛りじゃないんだぞ!
 …っと、言っていても仕方ないので、解析(?)いきましょう。
 まあ、心理学的なトコロは後々フロイト先生にでもご教授願うとして、夢に出てきたものの背景(現実とのリンク?)探ります。
 まず家は私の実家でした。祖母は見えなかったのでわかりません。んで、学校は中学校で、階段は私の通っていた高校の階段を少し変えたものでした。
 もちろんSは私です。怪物のモデルは「退魔針」にでてきたザグナでしょう。最近読みましたし。それとあの怪物は近眼だったということにしておきます。辻褄が合うし。
 あと、銀箔が何たらと、わけのわからないことを言っていましたが、「起動戦士ガンダム」終盤のソロモン攻略で、連邦軍が使っていたビーム・粒子砲とかを無効にしたモンでしょう。アルミ箔のような気もしますが。なんだったかな。
 コメントとしては、最後意味不明。何に気づいたのか知らんが、ばーちゃん殺されて、腹に穴開けられて、なんで笑ってるんだ。殺っちまえよ!(最後のシーンでは腹治ってた気がするなぁ。忘れてたのかな。)
 展開早過ぎなのは、忘れないうちに書こうと焦ったからです。この日、午前中+αはこれで終わりました。