第一回 おいしいご飯を炊こう!


 ご飯と言えば我々日本人の主食です.これがいままでよりおいしく食べられるなら,ぜひ知っておきたいですね.
 前節で「不味くないもの」といいながら,「おいしいもの」を求めるのは少しおこがましい気がしますが,従来家庭で教えられる(筆者の実家基準)ものより遥かに手軽で,且つ,おいしいご飯の炊き方を聞知しているもので,この講座の本意に沿うこの方法を,紹介しないわけにはいきません.

 ・米をとぐ
 水を適当に入れ,2,3回シャカシャカとかき混ぜます.濁った水を捨てます.そして分相応の水を張ります(炊飯容器の目盛りを基準にする).これだけです.
 ・米を炊く
 寝かせる時間を設けます.夏場(自分の着物が半袖のとき)は30分,冬場(長袖を着ている頃)は1時間くらい,水を入れてから放っておきます.タイマー付き炊飯器なら,(冬なら)炊きあがり2時間後ぐらいにしておけば,後は放って置いても勝手においしいご飯を炊いてくれます.

 さてご飯が炊けました.多分自動炊飯器なら蒸し時間も考えてパイロットランプを点灯させているでしょうから,そのまましゃもじで切るようにして(ご飯を潰さないように)混ぜてほぐして,茶碗に装って食べて下さい.気のせいかもしれませんが,断然おいしくなりました.
 また,従来のあまり寝かせ時間を取らない(炊飯器の説明書に寝かせ時間も考慮してあるって書いてあったし)方法では,一日経つと明らかに味が落ちてるのですが,この方法で炊くと,まだマシかなという程度で抑えられます.

 家庭でよく教えられた米の研ぎ方は,手のひらで押すようなもみ洗いです.そして濁った水を捨て,またもみ洗い,とこれを2,3回繰り返し,最後は水を入れつつ容器を傾け,中の水が透明になるまで(なにもしないで)濯ぎます.冬は水が冷たいし,大体「米を研いでる時は亭主が帰ってきても迎えない」と言われるほど,スピードが求められる作業なのですが,これでは手間です.
 しかしこれにも理由があったのです.ちょっとお年を召された方は思い出してみて下さい(筆者ははっきり言ってまだ若いからか,記憶にないのですが),昔の米のとぎ汁を.黒いんですね(情報源の人).昔の精米技術は今ほどの精度はなく,米はしっかり洗わないと(白米にしては)結構汚れていたそうでです.それが精米技術が発達した今でも,家庭内で脈々と受け継がれた因習,とまでは言いませんが,手間のかかる作業が生きているわけです.家庭内はそれだけで閉じてますからね.

 しかし筆者などは,今でも研ぎ水が白いのが気に入らないので,軽くかき混ぜた後,水が透明になるまでのすすぎをしています.しかしそれでもかなりの手間が省けます.これなら毎回ご飯食でもいけますね?

 情報源は,前に地方テレビで喋っていた,福井のお米マイスターです.すいませんが名前は忘れました.